2、3日、姿がみえないと心配した隣家の奥さんがのぞくと、冷えびえとした部屋のなかでYさんが寝こんでいました。
それをみて驚いた隣家の奥さんは、さっそく、温かい味噌汁を運んでたべさせました。
その味噌汁の温かさにこれまでのかたくななこころも開いていったようでした。
その後の体の調子も悪く、デイサービスも利用できず、そのためもあってか、「近所に迷惑をかけていてはすまない」といって、自分から老人ホームへの入所を決意しました。
「老人ホームというところは、殺さず、生かさず、見殺し、飼い殺しの豚や・・・・・」
・・・とあれほど嫌っていたYさんだったのに・・・・・。
先日、Yさんの入った老人ホームに面会に行ったとき、同じ部屋のねたきりの老人の枕元に立って、背をなで、抱き起こし、薬をのませたり寮母さんの手伝いをしているYさんは、それはうれしそうな様子で、まるで別人を思わせました。
これまでの寺参りでも救われなかったこころが、一椀の温かい味噌汁によってとけ・・・
ホームでほかの老人のために自分が大事なお世話ができるよろこびへと広がっていったのです。