2011年12月アーカイブ

「Yさん、おばあちゃんにはわたしから話してあげましょうか。どう、いっしょに暮らしたら・・・」


「わしには、それは承知できんのや・・・」


デイサービスの送り迎えのたびに言うわたしにかえってくる言葉です。


そんなやりとりが日課のようになっています。


4人の実子・・・


それに老妻までが近づかなくなって30年あまりのやもめ暮らし・・・。


そのYさんにとっては、寺参りが唯一の生きがいです。


訪問のたびに、「仏」や「死」について何かと話してくれます。


・・・それがYさんにとっては生きがいでもあるのです。


冬のはじめ、寺参りの帰りに雨にぬれて、寝こんでしまいました。

デイサービスで働き始めて数年・・・。


多彩な運命をこぎぬけ、好む好まないにかかわらず、ひとり暮らしやねたきりでおられる老人がたとの出会いは、驚きと感動の日々でした。


老人ホームに入所した老人を訪ねて、ある老人ホームを訪れた際、玄関脇で日なたぼっこをしておられた老女の、そのときのつぶやきが今もって忘れられません。


「わたしは、毎日、ここに坐ってあの子が迎えに来るのを待っとりますのや。


今日こそは来るやろうと思う。


うちの子どもらは、小さい時からいうことをきくかたいもんやった。


ここに、わたしをひとりにして置いておくはずがない・・・」


ひとり住まいが呑気でよい、という老母もあれば、ひとり置いておくはずがない、という老母もある・・・。


息子を責める前に、老人を憐れむ前に、大きな力で動いている社会の中で、みんなで話し合わねばならぬことがあると思います。